高い声とやさしいあなた

お久しぶりです。

NYでは今なお日本へのチャリティーが続いていて、本当にありがたい毎日です。
例えば、昨日同じオフィスビルであったヘアアクセサリーのサンプルセールでも「売り上げの一部をジャパンソサエティーに寄付します」と書いてありました。そのポスターに手を合わせて拝みたいような気持ち。

それから、最近日本のためのオンラインオークションがありました。私は本当はここでipad2にビッドしようと思っていたのですがあっという間に値段がつり上がっていきました。結局ヨガの1年間パスを競り落とした次第です。ヨガのクラスを取って、しかもその金額が全額日本へ寄付されるなんてすごく幸せ。

今週末はスーパーモデルやファッション関係者が集まってチャリティーバザーも行われます。
これはマンハッタンにあるサーフショップSaturdaysで行われるので、とても楽しみです!
詳しくはフェイスブックで。こちら。

自分でチャリティーイベントをやってみて思ったのは、本当に情熱がないとエネルギーを持続させるのがたいへんだということ。経費を個人負担するのはもちろんのことですが、毎日仕事をしながらその後イベントの準備に追われるのはかなり精神的体力的に難しい。だからひとつひとつのイベント主催者には敬意を持たずにはおれません。

最近、季節柄なのか特に結婚指輪のオーダーが急増していて、もう少し婚約指輪も増やそうと毎日せっせと制作活動をしています。花嫁の気持ちになるべく最近ブライダルマガジンを読んだりして。
結婚式で身につけると幸せになれるとされているsomething blueなジュエリーを作りたいなあ。たとえ婚約指輪を既につけていても、blueの何かを式の前にプレゼントされたら嬉しい、私なら。私は友達の結婚式前にブルーのリボンのついたガーターをプレゼントしたことがあります。

そんな一方、仕事でおつきあいのある女の子の母親が末期癌であるということを偶然知りました。

ある日、彼女の職場で会ったら、その日とても彼女の声が高くてやたらと親切で。ふと、ん?と思ったのです。私はその昔飛行機で接客業をしていたのですが、やたら自分の声が高くなってお客さんに極端に親切になるときがあってーそれは自分がとっても落ち込んでいる印でした。まさか全く同じ行動をとる女子が他にもいたとは。その夜、彼女のお母さんのことを知りました。

それ以来、彼女が仕事から家に帰るさみしそうな後ろ姿を思い浮かべたりしてしまいます。
私はどうするべきか。
「私の父も癌でこの間亡くなったんだよ」と言ってみてどうにかなるものでもない。「家族のためにお祈りしています」と言ったら折角仕事モードになろうとしている彼女の心に悲しい影を落としてしまうかもしれない。「元気出してね」で元気になれるはずがない。

結局私が同じような経験をしてきているのに、何をどうしていいかわからない。家族の誰かがこれから死のうとしているという日常は想像以上のもの。ましてや、毎日あったこと全部を電話で報告するような関係の親ならば。アメリカの研究で「祈りというものは、実際に物事を動かす力がある」と証明されていると読んだ事があります。だから今は小さく小刻みに祈ります。